LOVEPAIN③


「心配した?」


私の前に、須田は腰を下ろした


そして、その手で私の左頬に触れた



もう痛くない左頬が、痛む



須田からは、とてもいい匂いがした



いつも須田が付けている香水ではない



シャンプーなのか、ボディソープなのかなんなのか分からないけど



須田からは、今の今迄女性と居たのだと、
そんな雰囲気がその香りと共に伝わって来る




それは、須田の上客のあのカオリと言う女性かもしれないし、
もっと違う他の女性かもしれない



須田が浮気してようがどうでもいいけど、
自分にやましい事が有るから、
今、私に優しく接して来るのだろう



昨日や一昨日の事なんか、何も無かったように



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