LOVEPAIN③
「――俺、少し寝るから」
須田は服のままベッドへと入り、布団を被る
私は床の上、ただ天井を見ていた
そうしていると、少し冷静になって来る
普段、私は気が弱くて言いたい事が言えないのに、
成瀬が現れたあの日を境に、時々、こんな風に頭に血が昇って自分が自分じゃないように感じる時が有る
卒業式の時、初めてのAV撮影の時――
いつもそんな風に強気でいられたら、いいのに
後もう少しで、須田にハッキリと別れを切り出せそうだったのに
それを悟ったからか、
須田の方が私から離れた