LOVEPAIN③
「あ、そうだ!」
成瀬はそう言って、
会議室から出て行くが、
暫くすると再び戻って来た
「これ」
そう言って渡されたのは、
真っ白のDVDのパッケージ
中を開けると、こちらも真っ白のDVDがちゃんと入っている
「これ、まだサンプルだけど。
部分、部分のシーンしか入ってないから」
「もしかして、私の作品ですか?」
私の初のAV作品だろうか?
「お前、すげー自分の作品観たがってたじゃんか?
だから、コウジロウさんから早めに宣材に使うサンプル貰って来た」
嬉々とした表情でそう言う成瀬を見ながら、
愛想笑いを返してしまう
私、そんなに自分の作品を観たがっていたかな?
分からない……