ポジティブGIRLと愉快なBOYたち
架月の話ふったのは俺だし、なんか黎に悟らせたのも俺なんだけどね。


文句言える立場じゃないけどね。





せめて本意の勉強はやろう。





そう思ってたのに、変なスイッチの入った様子の黎はずっと何か言いながらノートに文字の羅列をつくっている。





これ確実に頭に刷り込まれてない。


ながら勉強は効率悪すぎ。別にいいんだけど。





逆に黎の色々と欠落したノートをみて俺の方が勉強になってる。





黎「、キューピットって主にどんなことすんの?」



「そこから?」





散々「架月を幸せにー」とか「架月の未来を明るくー」とか言ってたくせに今更そんなこと聞く?





キューピットになるならそれ相応の知識持ってろって話。





「だからこう、...仲良くなせればいいでしょ」




黎「そうなん?」




「知らない。調べてみたら?」





「なるほど」と手のひらを叩いた黎は早速ポケットからスマホを出して“キューピット なり方”と検索してた。





黎「...、」




「どう?」




黎「...」




「?」




黎「可愛くて本格的なのに格安!しかも送料無料!」




「は?」




黎「え、こーゆー格好すればいいの?俺」





黎がこちらに向けた画面には某有名通販サイト。





キューピットと言われて真っ先にイメージする、白いフワフワそうな羽と、矢先がハートになってる矢。


“コスプレセット「キューピット」”という名称らしい。





おぉ、こんだけのクオリティで2990円か。


いつ誰がどーゆー趣味で着るんだ。





「黎、これは黎が知りたかったこととだいぶズレてるよ。だから沙絃よりも点がとれないんだよ?」




黎「ゴメンナサイ」




「わかったらいっこ前に画面戻して」




黎「ハイ、ゴメンナサイ」





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