彼が私だけを見るまで
キャバクラ面接
「ねー。キャバクラで働こうよ♪」
ハスキーボイスでわたしに喋りかけるのは
私の友人の妃奈。
妃奈とは、学校は違うけどバイト先で仲良くなって
プライベートでも遊ぶようになった。
「え。ドレス無理」
そう言って妃奈の方を見向きもしないのが
そう主人公のわたし。刀根日香里
紹介遅れました。
わたし、刀根日香里は普通の大学生。
大学は、得意なバスケの特待生で入り
地元を離れ、県外の大学に通ってます。
でも、大学に入って部活で何度も怪我をし
挫折して、バイトと遊びに明け暮れる日々。
「ねえ!聞いてる?今日面接の電話いれたからさ!おかぁさんの知り合いのお店だから大丈夫だよ!」
そう言って話を進める妃奈
「はいはい。わかった。じゃぁ、準備したら連絡するけん」そう言って、妃奈の家を後にした。
はぁ。ドレス着たくない、、、
一人でぶつぶつ言いながら準備し
ダラダラしてると約束の時間になった。
携帯をとり妃奈に電話
プルルルルルルルル
「あっ。もしもし?もう家の前おるけんさ!」
「おっけ~今でるね!」
華麗な足どりで階段を下りてきた妃奈
苦笑いしながら、わたしと妃奈はタクシーへ
タクシーで他愛もない会話をしてたらすぐについた。
「「綺麗~!」」
わたしと妃奈の声がハモった。
さっそく二人でエレベーターに乗った。
「なんか緊張するね」という妃奈の声と同時に
エレベーターはわたしと、妃奈の面接を受けるお店の階にとまった。
扉があいた瞬間、二人の目の前に
ロングコートを着た可愛い顔の男の子
「あ~。可愛い子発見」と。心の中で思いながら
私と、妃奈はお店に入った。
「こっちに座っていいよ」