platonic love
待ちに待った7月15日
学校が終わって、それぞれ部活へ行って。急いで帰ってシャワーを浴びる。
買ったばかりの甚平をきて、7時にユヅキ、サキ、マコと待ち合わせ。
お祭りがある場所へは電車で一駅。
電車の中から、外の景色を見ると、もうすでに賑わっていた。
『あ…』
ほら、不思議でしょ。
どんなに遠くても、電車の中からでも、あたしは先輩を見つけられる。
「瞳、どうしたぁ?」
『神崎先輩!駅着いたら走っていい?』
「マコは全然いいよ〜」
「あたしも!さすがストーカー(笑)」
『ユヅキうるさい!』
見かけただけでドキドキする胸。
会ったらどうなってしまうんだろうって不安になるくらい。
ホームに着いた瞬間、4人で走り出す。階段を駆け上って、改札を出て、ただひたすら神崎先輩を探した。
『神崎せんぱーいっ!』
やっぱり先輩は笑ってる。
何がおかしいんだかわからないけど、あたしを見つけると呆れたように笑う。
でも少しだけ、楽しそうで嬉しそうで
『電車から先輩見つけたから、探してました!!』
「会えてよかったじゃん(笑)」
『よかったです!!じゃあ』
その顔が、見たくて。