platonic love
9月2日
夏休みが開けるとすぐにテストがある。その1週間後には体育祭。テスト勉強なんて誰もしてないんじゃないかってくらい毎日体育祭の練習ばかり。
部活を終えて家に帰って、一番にパソコンに電源を入れる。
初めはただ遠くから見るだけで幸せだった。それからメールをするようになって、会えば話すこともできて、どんどん先輩が欲しくなった。
『学校始まっても全然会えないですね。いつになったら会ってくれるんですか(笑)?』
「俺はいつでもいいよ」
『いつでもって言われても決められないです』
「決めろよ(^^)」
そんなやり取りを繰り返してると、ママが横から
「今っていいな」
『え、今?』
「いつでもいいって言ってるんだから勝負かけてみなよ!」
『わかったけど、もう8時半だよ!』
「今日だけ11時までいいよ。」
『ありがとう!メールしてみる!』
何でも話していたから神崎先輩の事もすべて知っている。
心配性なママが、あたしを、神崎先輩を、信じてくれたことが嬉しかった。
ママからの助言で、今日なら親が出掛けてるから11時までなら抜け出せますってメールを送った。ママいわく、抜け出してまで会ってくれるんだって思うはずって事だった。
ドキドキしながらメールを送ると
「9時10分に神社」
返信がきた。
急いでジャージを脱いで着替える。
背中が総レースの黒いティシャツ、迷彩のミニスカート、黒いレギンスを履いて眉毛を書いて家を出る。