platonic love
学校は嫌い。
小学5年生になる春、引っ越してきて、すぐにいじめにあった。
目立っている、生意気、ただそれだけの理由で。
お母さんの影響であたしは髪の毛を染めている。転入した日、茶色い髪に、お気に入りの赤いジャンバー、ミニスカート、流行っていたルーズソックスで登校した時から、きっと目は付けられてたんだと思う。
机に死ねと彫られる、掲示物に落書きされる、上履きがなくなる、上履きの中に虫や画鋲が入っている、体操服が何度もなくなる
ブスって歌を作られたり、可愛いって思ってんじゃねぇよって怒鳴られたり、周りの取り巻き達にも無視されたり
だけど、それは1〜2ヶ月も経てば他の子がターゲットになっていた。
そんなもんだった。
たかが小学生のいじめかもしれない。
でも、いじめた側は忘れちゃっても、いじめられた側は忘れないんだよ。
髪の毛も染め続けたし、好きな服を着続けたし、同じようにいじめられた子と仲良くなって、大親友もできた。
5年生のキャンプだって、6年生の修学旅行だって、楽しかった。
だけど、いつもつまらなかった。
開けない夜があるならほしかった。
こんな何もない大嫌いな街で、自分の価値もわからないまま、いつ死んでもいいや、そんな気持ちで生きていた。