platonic love
告白されてからも、あたし達は何も変わらない。
ハルカから恋の相談を受けたり、付き合っちゃえばいいのにって皆して海に説得したり
あたしは誰の気持ちも考えてなかった。
だから、自分の気持ちもわからなくて
気がつけば先輩が卒業してから、一年が経とうとしていた。
…海を誰にも渡したくない
そんな気持ちが、心の中を埋め尽くしたのは、いつからだったんだろう。
言葉とは裏腹にドキドキし出す心に、向き合った時にはもう遅くて、抑えられなくなっていた。海は今だってあたしを好きでいてくれている。
先輩とはもう夏から半年以上会っていない。好きなのかもわからない。
『…あたし、海の事好きかもしれない』
「…そっか。そうだと思った!ちょっと気付いてたもん」
『…ハルカに言わなきゃ』
「付き合うんでしょ?」
『うん。一応そのつもり』
「ハルカにはあたしから言っとくよ。付き合うみたいって」
『ごめんね。…ハルカ大丈夫かなぁ』
「別に瞳が責任感じる必要ないよ。瞳を選んだのは海だし、誰が誰を好きになろうとそんなの自由なんだから。瞳は自分の幸せを考えなよ」
『…うん、ありがとう』
ユヅキは、あたしが転校してきた時からずっと変わらずに一緒にいてくれる大親友。
でも、あたしよりも前から仲が良かったハルカの恋を応援してないわけない。
苦しい気持ちはなくならない。
だったら最初から好きにならなきゃよかったのに。だけど、離したくないーー