初恋スクランブル




「多分、大丈夫だと思うよ。西脇さんには言ったから・・・。」

「そうなの?」

「うん。それに、今日は山瀬さんと二人きりで帰りたいから・・・。」




僕がニコッと笑って言うと山瀬さんは顔を赤くした。


苺みたいで本当に可愛い。



そう思っていたら山瀬さんも小さい声で私も二人きりで帰りたかったと言ってくれた。


そのことが嬉しくて思わず頬を緩めてしまう。




「手、繋いでもいいかな?」




勇気を出して言うと山瀬さんは顔をもっと真っ赤にした。




「よ、よろしくお願いします!」




緊張した様子で手を差し出してくれる山瀬さんの手を僕は握る。


友達のような繋ぎ方ではなくて恋人同士がするような手の繋ぎ方を・・・。


少しは意識してくれるかな?



ドキドキとしながら山瀬さんの顔を見ると耳まで真っ赤になっていた。


やっぱり、可愛い・・・。



そう思いながら僕は手に力を込める。


こうやって手を握れる関係になるまで色々なことがあったと思う。





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