初恋スクランブル
「部活、していけばいいだろ。」
「何、言ってるの?昨日、あんなことした相手と部活しろって馬鹿じゃない?」
確かに馬鹿かもしれない。
でも、昨日あれから考えた。
やっぱり、好きなった相手を急には嫌いになれない。
理不尽なことだって分かってるけど、側にいて欲しい・・・そう思った。
「俺・・・・・・お前が好きだ。」
言うつもりのなかった思いを伝える。
すると、彩夏は目に涙をたくさん溜めて今にも泣きそうだった。
こんな顔をさせたいわけじゃなかったのに・・・。
そんな顔に俺ならさせないって思ったのに・・・。
そんな、思いが生まれて俺の心を蝕む。
「馬鹿にしないで!いくら、私が嫌いだからって言っていいことと悪いことがあるわよ!」
力任せに彩夏は俺の腕を解こうとする。
でも、俺は逃がしたくなくて少し強く握る。
ここで、彩夏を逃がしたら終わりだと思うから・・・。