初恋スクランブル




「俺が忘れさせてやるよ。」

「馬鹿じゃないの。本当・・・・・・馬鹿よ。」




止めることの出来ない涙を流している私を時雨は抱きしめた。


今日だけは、時雨に甘えても許されるだろう。



たくさん泣いたら、この気持ちともおさらばだ。


想いが過去に変わったことを感じながら私は泣いた。









涙を笑顔に変えて私は笑う。


貴方を好きになったことを私は思い出として大切に残しておく。


そして、不器用ながらも抱きしめてくれたこいつのことも少しは思い出に残そう。



そんなことを思いながら、私は咲き始めの桜の木を見た。















END
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