レインドロップ
「7日?次の日私の誕生日だっ」
8月8日は私の誕生日。
3人の誕生日には必ず誕生会をしていた。
「本当だ。プレゼント用意するよ」
「うわっ。俺金欠だわ」
縁日のヨーヨーでいいか?
と半分真面目に聞く蒼ちゃん。
「だーめ。何買って貰おうかなー?」
「何が良い?」
「来年は中学生だからー…。あ、かわいいアクセサリーがほしい!」
少し大人に近づける気がして。
「うげっ。お前があんなキラキラジャラジャラしたやつー?」
「千里に似合うやつ、選ぶよ」
「やったー!蒼ちゃんもいい加減、祐くんを見習いなさーい」
ちぇっ。
と舌打ちが聞こえた。
「それで花火大会なんだけど……」
祐くんが再びスケジュール帳をめくる。
「僕、8月の1日から旅行に行くんだ。7日の夕方には帰って来れる予定なんだけど、遅れそうだったら先に行ってて」
「うん、わかった。急いで帰って来てね!」
マッハ超特急だよ!と付け加える。
「土産買って来いよー。旨いやつ」
「ほんと、蒼ちゃんって食べ物以外に興味無いよねー」