レインドロップ

流れるプールやウォータースライダーをしばらく堪能した後、日陰で少し休憩を取ることにした。

「あー楽しい!毎日来たいくらいだよー」

持ってきたタオルにくるまり、祐くんが買ってきてくれたジュースを飲む。

私の好きなアップルジュースだった。

「千里の髪の毛、海苔みたいになってる」

濡れてぺちゃんこになった髪のことを言っているのだ。

海苔って…

祐くんらしい例えだな、と少しおもしろかった。

「祐くんだって、癖っ毛がワカメみたいだよ」

いつものふわふわの癖っ毛が濡れて潰れている。

「同じだ」

「おーんなじ」

バスタオルを地面に敷いて二人で横になる。
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