レインドロップ
そういうと祐くんは嬉しそうな、残念そうな…
よくわからない複雑な表情をして笑った。
「僕のことは…?」
「…えっ…」
「僕のこと、好き?」
えっと……
少し言葉に詰まって、それから答えた。
「好きだよ!だって…祐くんは大事な大事な幼なじみだもん!」
小さいころから側にいる、もう一つの家族。
大切じゃないわけがない。
「ふっ…そっか」
またさっきみたいに複雑に笑った。
「僕も千里のこと、好きだよ」
そう言って私の手を引いて、立ち上がらせる。
「泳ぎに行こっか」
気の済むまで遊んで、家に着いたのは太陽が傾いたころだった。
ごめんなさい祐くん
この頃の私、何にもわかってなかったんだね……