レインドロップ
「そーんなこと言ってるけどさぁ~」
「なっ、なんだよマサト」
そんなにやにや顔でこっち見んな!
「実際どぉなのよ~?」
「は?なにが」
「同じマンションで幼なじみなんでしょぉ?」
「まあな」
「生まれたときからずーっと一緒ってことだよなあ?」
「そうだよ」
周りにいた男子たちもじりじり俺のほうに詰め寄ってきて…
なんの取り調べだよ、これ……
「ぶっちゃけ、好きになるだろ~?」
はあ……
そんなこったろうと思った。
そんな興味深々のまなざしで見られても…
「ねーよ」
こう答えるしかない。
恋だの好きだの、そんなのどうだっていい。
あいつと俺と……祐は、‘幼なじみ’っていう関係がいちばん似合ってるんだ。