レインドロップ
今日の私は聞き返してばっかりだ。
だって蒼ちゃんの言うこと、よくわからないんだもん…
「‘幼なじみ’って、めんどくせぇ」
待って蒼ちゃん。
今度は何言ってるのか、本当にわからないよ…?
「兄弟でも親戚でもないのに四六時中一緒にいて、何かあれば『幼なじみだから』ってお節介されて。ただ近所に生まれただけだろ?たまたまガキの頃よく遊んだだけだろ?所詮俺らは他人同士なんだから、もっと自由にやりてぇんだよ」
待って、待って、待ってよ…
頭がついていかない。
蒼ちゃんはそんな風に思ってたの?
「…蒼ちゃんは……迷惑…なの…?」
家族同然だった。
本当の兄弟同然だった。
たまたまでも、他人でも……私にとってはかけがえのない存在なんだよ。
そう思ってたの、私だけ……?
「そう、迷惑。ていうかウザい」
そう言うと蒼ちゃんは帰ってしまった。
追いかけようと思ったけど、何を言えばいいのかわからなかった。
頭が真っ白で、何も思いつかない。
蒼ちゃんは、私と祐くんが邪魔だったのかな……
ううん
私が邪魔だったのかも
私、嫌われちゃった……?