KritO
02
朝目が覚めるのは、日の出とほとんど同じ時間。
私は風呂に入ってないことを思い出し、シャワーを浴びることにした。
この時間は誰も起きてこない。
私の次に起きるのは兄さんだから、それまでには家を出なきゃならない。
そう考えると、すぐに学校へ行く準備をした。
朝ごはんは…いいや、めんどい。
あとは、ティッシュとハンカチ…。
…そうだ。ハンカチあげたんだっけ。
謎の白髪男子だったか?
もう、持ってないんだ。
とにかく、他の必要な物を持ったことを確認して部屋を出る。
「あ、……おはよ」
「……」
私はまた返事もせずに、学校に向かった。
兄さんの対応に胸がチクンと痛くなったのは気のせいだと思いたい。
私は兄さんを空気だと思ってるんだから、兄さんも私を空気以下の存在と思ってるはずだ。
そうなんだ。