魅惑な彼女

その2人だけでかなり有名な女たらしでうんざりだ。
未亜はため息をついた。

「ほんと迷惑ですよ、私これから部活なのに」

「空手部楽しい?」

「はいとても。そーいえばこの前おもしろい事があったんですよ」

そう話し未亜の声がイチオクターブ上がる。

「なんかですね、私目当てで入部してきた人が結構いたんですよ。ほとんど男子で。しかも全然練習しないもんですから部長が私に『全員裁け』って言ってきましてね。だから私その命令通り全員投げました」

「そんなことすると未亜ちゃんの人気下がるぞ」

「いいんですよ、追われるぐらいだったら」

「でも今追われてるし」

「この学校の男子はMなんですかね」

ははっと笑い飛ばす。
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