真っ暗な世界で
不審者 土方side
「おい、トシ!あそこで騒ぎがあるぞ?」
久し振りの休暇だった。
近藤さんと街を歩いていると、ある一角に人だかりが出来ていた。
「……あぁ」
めんどくせぇ。どうせ下らない喧嘩だろう?
近藤さんには見えないように深い溜め息をついた。
その中に一人の少年が人の波をたちきって入っていった。
「トシ!行くぞ!」
近藤さんが目を輝かせていうし、俺も興味が湧いてきたので少し癪だが、野次馬に混じって傍観することにした。
「……おじさん、乱暴はいけないと思うな」
ゆっくりと浪士をみて爽やかに言った。
野次馬たちがその一言にはっと息を呑む。
どうして、野次馬たちが息を呑むのか、全くわからなかったが、その声の主を人垣から垣間見た瞬間、俺も息を呑んだ。
………子供だったのだ。
背格好と無邪気なその笑顔は13歳やそこらの子供にしか見えない。
背も、体も、力もすべてを上回る相手に素手で挑むなんて、勇敢なのか、大馬鹿者なのか……。
やがて、挑発にのった浪士が少年に襲い掛かった。
……おいおい、流石に無理あるだろ。
誰もが俺と同じことを思ったと思う。
しかし、少年は華麗に攻撃を避け、見事、浪士を倒した。
久し振りの休暇だった。
近藤さんと街を歩いていると、ある一角に人だかりが出来ていた。
「……あぁ」
めんどくせぇ。どうせ下らない喧嘩だろう?
近藤さんには見えないように深い溜め息をついた。
その中に一人の少年が人の波をたちきって入っていった。
「トシ!行くぞ!」
近藤さんが目を輝かせていうし、俺も興味が湧いてきたので少し癪だが、野次馬に混じって傍観することにした。
「……おじさん、乱暴はいけないと思うな」
ゆっくりと浪士をみて爽やかに言った。
野次馬たちがその一言にはっと息を呑む。
どうして、野次馬たちが息を呑むのか、全くわからなかったが、その声の主を人垣から垣間見た瞬間、俺も息を呑んだ。
………子供だったのだ。
背格好と無邪気なその笑顔は13歳やそこらの子供にしか見えない。
背も、体も、力もすべてを上回る相手に素手で挑むなんて、勇敢なのか、大馬鹿者なのか……。
やがて、挑発にのった浪士が少年に襲い掛かった。
……おいおい、流石に無理あるだろ。
誰もが俺と同じことを思ったと思う。
しかし、少年は華麗に攻撃を避け、見事、浪士を倒した。