放課後の横顔
『何言って…… 私と同じ中学じゃないよね、確か…』
「そうだよ、違う中学。でも、そのうち分かるはずだから今は言わない」
『…』
「…行こうか」
差し出された藤沢くんの手
その手に手を重ねることは私にはできない。
『…行こ』
目を逸らし、ただただ静かな廊下を二人の足音だけが響いた。
…
さっき、一瞬藤沢くんが悲しそうな顔をした気がする。
気のせい…きっと。
あんなに人気があって頭も良いし、取り巻きがいるくらいなんだから、
私になんか、ちょっかい出さなくてもいいでしょ?
自分が惨めになるじゃない。
まるで遊んでやってるんだからって
言われている気がして
何なのよ、このキモチは。