放課後の横顔
微かに震える手に自分の手を重ねる…なんてことは今の私には出来ない
ただ、私とアツシくんのことをこんなにも考えてくれてた藤沢くんに
『ありがとう』
素直な言葉が自然とこぼれた。
「ユキホ…」
『出会いがあれば、別れがある…って言うじゃない?』
立ち上がって藤沢くんに背中を向ける
さっき凄い緊張してたから、
『私は前に進もうと思う、アツシくんも頑張っているんだから』
その緊張がまだ…あと少しだけ抜けなくて…
少しだけ手が震えてるから、
隣にいたらきっとバカにされちゃう、
俺に緊張してんのー?とか、
「ユキホ…?」
きっとくだらないことを言ってくる。
顔が暑いのはきっとオレンジ色の夕日のせい。
『だから…っ』
だから……
「…ユキホ、一人で抱え込むな。泣きたいときは…」
「我慢するなよ…」
ほら、また零れ落ちる