放課後の横顔





『じゃあ、私生徒会あるから…』




「はいはーい、頑張って」





『うん、ありがとう』





「あ、そうだ…」




保健室にいるアズサを迎えに行かなきゃ とナツは笑いながら私に手を振った。





アズサ 授業出てないけど大丈夫なのかな?出席はしてるけど…サボっちゃだめだよってちゃんと言わなきゃ。幼馴染みとして。





田島先生に渡されていた資料を片手に三階の生徒会室へ向かう。




先輩が4人…と、私たち2年生が4人か…




なんか色々不安だな。特に白渕メガネとか。






『あー…、何でこんな気が乗らないんだろー…』





「先輩が怖いとか?」







『うわぁっ!」





突然耳元で囁かれ思わず大きな声が出てしまった。




って…




『藤沢くん、突然やめてくれる?びっくりするから』




「びっくりさせたかったから」





はぁ?何を言ってるのこの人





『そういうの迷惑なんですけど』






「ユキホって俺に警戒してる?」





そう 口元を緩ませながら聞いてくる藤沢くん。




『するに決まってるでしょ?突然タメ口だったり下の名前を呼び捨てしてきたりしたら、そりゃあ…警戒するから』





「ふーん」




じっと私を見つめる藤沢くん。




『な、何ですか…』





何故か顔が熱くなる。そりゃ、顔はかっこいい方だから…藤沢くん、そんな見つめられると…





「あのさユキホってさ…」





『なに、よ…』





迫ってくる藤沢くんの顔





気がつけば目の前に藤沢くんの顔が。





やばい…




ぎゅっと目を閉じた瞬間






ぼそっと耳元で









「スカートのチャック開いてんぞ」









…え……?







スカート…?チャック…?…え?







『っ!!!!!!!』






「それさ~ずっと言いたかったけ『この変態メガネ野郎っ!!!!!』













気が付いたら 目の前にいた藤沢くんが床に倒れていた。ジーンとする私の右手…






しまった…






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