放課後の横顔













「次村本さんお願いします。……村本さん?」






『えっ…あ!はい!』






座り込んでいた私に声をかけてくれたのは3年生の副会長の中島先輩だった。ボーッとしていた私を連れてきてくれた。





「あれ?ユキホちゃんだよね?もしかして場所分かんなかった?2年生とは言え、まだ知らない所もあるだろうし、場所分かりづらいよね?一緒に行こうか」





中島先輩は中学が同じで顔見知りだったから、生徒会に先輩がいて ちょっと安心した。





知らない人ばかりより良い。







『えっと…2年B組の村本ユキホと言います。分からないことばかりですが、よろしくお願いします』





全然言葉が見つからない…






深く下げた頭を上げると、





目の前に座っている藤沢くんと目が合った。





目が合ったのに 逸らされた。何よ、さっきキスしてきたくせに…






「えっと…では、藤沢くんお願いします」





「はい」





「2年C組の藤沢ヤマトです。生徒会という重要な役職に携われて嬉しく思います。先輩方の、お力になれるよう努力していきます。またより良い学校作りに貢献できるよう、精一杯取り組ませて頂きます。よろしくお願いします。」






(おおっ さすがだな)





(学年一なだけあるわ~)





(期待してるぞ 藤沢)








そんな…











白渕メガネは思っていた以上に…いや、噂通り人気がありそうだ。というか言葉だけは立派だね…




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