君と指切り〜10年の軌跡
目が覚めると保健室のベッドの中だった。
サナが心配そうに私の顔を覗きこんでいた。
「あ…起きた、良かったー」
「サナ…私…あっ試合は?」
「たぶん終わったかな」
「ごめん…楽しみにしてたんだよね」
「アハハ気にしないで
試合いなんか何時だって観れるんだからさ
それより奈都芽大丈夫なの!?」
「うん…私、持病があってね、たまに発作起こしちゃうんだ
最近まで平気だったんだけど」
「そっか〜気分はどお!?」
「目が覚めると何でもないの…サナありがとう」
「お礼を言うなら坂上くんに言って、たしかC組」
「坂上くん?」
「ここまで運んでくれたんだよ…何かさ色々あるけど
私は奈都芽の味方だから」
「うん」
倒れる前の出来事を少しだけ思い出した。
私達は保健の先生に挨拶をして保健室を出た。