君と指切り〜10年の軌跡
子供部屋用の小さなクリスマスツリーの電飾がキラキラ輝いて
2人の手元を照らす。
2人は背中合わせに寄り添いお互いの背中の温もりを感じながら
トモは絵本を読み私はリリアンを編む。
私は、どうしても聞きたかったことをトモに聞いてみる。
「私トモのことが大好き
トモとずっと一緒にいたいな
トモは?私のこ好き?」
本気の告白だった。
トモは振り返りニコッと微笑む。
私の頭を撫でながら
「僕もナツが好きだよ
僕の好きはナツの好きより大きいんだ
ナツ?大きくなったら結婚しようね」
そう言ってくれた。
きっと、その言葉はトモの本気の答えだったと信じている。
「トモ約束ね」
「約束だよナツ」
そんな言葉を交わし
顔を見合せニコッと笑った。
私達は小さな小指を絡ませ指切りをした。
その夜トモは自分用に敷いてあった布団には入らず
私のベッドで眠った。
私達の小さな手は指切りしたままで…