君と指切り〜10年の軌跡
ベッドにそっと寝かされ
タオルケットを掛けられる。
「二ノ宮、大丈夫か?保健の先生が居ないんだ、ちょっと待ってろ」
トモは自分のタオルで
額の汗を丁寧に拭いてくれた。
そして冷蔵庫からペットボトルのミネラルウォーターを出し紙コップに注ぎ持ってきてくれた。
「後で先生に言っとくから
これ飲め」
トモに背中を支えられ上半身を起こした。
「ありがとう」
私は一口、水を含み、そっと飲み込んだ。