君と指切り〜10年の軌跡
「あまりムリするな…運動は…」
“やっぱりトモは覚えているの?"
私が過激な運動をすると、こうなるかも知れないって事
それを知ってるなんて…
「全員参加って言われたし、つい」
私は膝を抱え顔をふせた。
「でも、またこうなったら」
「トモ?やっぱり覚えていたんじゃ?」
「…」
私はトモの肘を揺さぶった。
「…トモ」
「…ナツごめん」
身体を引き寄せられ抱きしめられた。
私の肩が濡れたのが、わかった
トモは泣いている。
「トモ、ずっと会いたかったよ」
私も泣いた。
「俺もだ、知らんぷりしてゴメンな」
私の10年ぶりの涙の意味は、あの時とは違う涙。
嬉しい涙なんだよ。
トモもそうだよね?