君と指切り〜10年の軌跡
夏休み目前とあって
クラスの皆も生き生きとしている。
そして、サナも
その中のひとり。
放課後、帰り支度を済ませ私は日直の日誌を書いていた。
「奈都芽は夏休み何か予定あるの?」
「私は、おじちゃんの家に行くぐらいかなー
サナは漣と何処か行くの?」
「それがさ、ほとんど部活らしいんだ
レギュラー争いが激しいからね」
この高校は、バスケとサッカーの名門校。
漣は特待生
それでもレベルが高いところだから
レギュラーになるのは大変らしい。
「じゃ、サナ
私とデートする?」
「もちろん!」
「今日は練習見に行くの?」
「うん!!奈都芽も行こうよ」
「私、日誌もまだ書いてないから今日はいいや」
「わかった、あー私、明日日直だし起きれないよ
高校生が日直当番ってどうよ給食当番じゃあるまいし」
「…?」