君と指切り〜10年の軌跡
花火大会
約束の日、私は浴衣を着て待ち合わせのファミレスに来ていた。
店内を見渡し先輩を見つけた。
少し日焼けした先輩。
「奈都芽ちゃん浴衣似合うね」
「そんな事ないですよ」
ジュースを飲み、ふと外を見ると
傘を挿してる人が何人もいた。
「先輩!雨…」
「もしかしたら中止かな」
「せっかく浴衣着ているのにな…」
「まだ、わからないよ
諦めないで、、、ねっ!」
柊先輩は私の頭を撫でて
明るく笑ってくれた。
雨は小降りだったが
結局、花火大会は順延になってしまった。
食事をして帰ることになった私達。
先輩が隣のコンビニで傘を買ってくる間
待つことにした。