君と指切り〜10年の軌跡
「おはよう!ナツ調子悪いのか?」
「うん、酷くはないけど登山だし…」
「そうか」
「トモは何で行かないの?」
「行きたくないから」
「なるほど」
図書室には2人の他は誰も来なかった。
「自習とは言え先生も来ないんだなー」
「そうだね」
「作文、書くか!」
2人並んで書き始めた。
机を並べて勉強した事が無かったから
不思議な感じ。
横顔を見たかったけど
目があったら気まずいと思い
ひたすら原稿用紙に集中した。