君と指切り〜10年の軌跡

手遅れなわけない
私は今も好きだから

私は図書室を飛び出した。
息を切らし、玄関まで来たけれど
トモの姿は無かった。


上履きのまま外に出て校庭を突っ切る

“いた!"

正門の下でトモの後ろ姿を見つけて叫んだ。

「トモ!」


トモは声に気付き走り寄って

「ナツ!?」


「手遅れじゃない!」

「ナツ…」


トモは私を抱きしめてくれた。

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