君と指切り〜10年の軌跡
高校に入学して私達はクラスが別々になった。
1週間過ぎた頃には友達ができ
その時出会ったのが
今では親友の紗奈絵(サナエ)
サナは、周平のことをカッコイイと言ってくれた。
私は素直に嬉しかった。
私達はA組で
サナの彼はD組
そして周平も同じD組。
サナから始めて彼氏を紹介されたのはD組の教室の前だった。
サナの彼はバスケをしているだけあって
長身で顔も中々のイケメンだった。
「漣(レン)この子が奈都芽だよ、周平の彼女」
「あっ…周平の…彼女…ね」
漣は少し戸惑いを感じながらナツの顔を見た。
「漣!?どうかした?」
「あ、いや…何でもない、奈都芽ちゃんよろしくね」
「はい!!…周平はいますか?」
「あ、あいつ、まだ朝練かな」
「そっか」
そんな会話の中、私は俯いたまま爪先を見つめていた。
「奈都芽どうかした?」
「ここに来たら会えるかなって
最近すれ違いばかりで
メールでしか話してないから…」
「俺、言っとこっか?」
「いえ、いいんです
邪魔したくないから
漣君ありがとう」