身代わり王子にご用心





頭の芯から溶けそうなキスを続けられ、身体から力が抜けていく。徐々に身体を沈めた私を、高宮さんはベッドに横たえた。


「……アンタは、変われる」


軽く羽織ったバスローブの合わせから手を侵入させ、心臓の上をゆっくりと撫でる。


「変わろうという意思が、あるなら。自分が最低で嫌いなら、少しずつ上向きになればいい。そうすれば、いつか好きになれる」


大事なのは自分の心……意思なんだ。彼がそう言ってくれた気がして、私は頷いてた。


「自分を、壊せ。今までを捨てろ……それからでも、遅くはない。……だから」


彼は私のバスローブを開くと、そのまま覆い被さってくる。


「全てを、オレに委ねろ……桃花」


そのまま彼は私の全てを取り去り、身体を合わせて深いキスをくれた。

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