君の世界からわたしが消えても。
00 プロローグ
わたしはきっと、数ある選択肢のうち、一番つらくて最低な答えを選んだのだと思う。
苦しくて泣きたくて、後ろめたいことなんかたくさんあって。
自分で選んだことなのに、逃げ出したくなるくらいに後悔して。
何度も何度も、その繰り返しで。
――だけど、後ろを向いてばかりはいられないから。
全部を失くしたきみが、明日ちゃんと笑えるように、前を向けるように。
わたしがきみの“月”になるよ。
……だから、お願い。
傍にいさせて。
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