君の世界からわたしが消えても。
わたしは、1年経った今でも思う。
何度も何度も考える。
どうしてこんなことになっちゃったんだろう、って。
それは、きっと偶然だった。
運が悪かっただけ。
たまたまそこにいたのが、わたしたちだった。
悲劇を背負ったのが、ミヅキだった。
……カナ、だった。
他人から言わせれば、そういうことなんだと思う。
でも、当事者のわたしは、そんなふうには到底思えなかった。
そんなふうに考えるなんて、無理だった。
なんでよりによって、ミヅキだったの?
カナだったの?
わたしは今でも、それをぐるぐると考え続けている。
答えなんて出るわけがないのに。