光輝く彼を見つめて
「号外でーす!」


「え?水原広、金メダル!?」


「すげぇ~金メダルじゃん!?」




水原くんが見事金メダルを獲得して
日本では号外が配られていた。




私は1番前の席で、キレイに強く速く泳ぐ
水原くんを瞬きを忘れる程、見つめた…



ゴールして、ガッツポーズしている水原くんを
号泣しながら、拍手した…



「おめでとう、水原くん…」


「美緒…素直になれよ。

広のとこ、行ってやれよ」


「海翔?」


「美緒…俺のこと支えてくれて、

ありがとな。


銀メダルは美緒のおかげだよ。

これからも兄貴として、よろしくな」



海翔が清々しい顔をして、頭を撫でてくれた。


涙が止まらない、ぐちゃぐちゃな顔を
一生懸命、笑顔を作って頷いた。



< 140 / 156 >

この作品をシェア

pagetop