光輝く彼を見つめて
水原くんの部屋の前で深呼吸をして…


トントン!


「はい」


「美緒です」


ドアを開けた水原くんが、びっくりしていた。



「今、大丈夫?」


「うん。入って」


「水原くん!

金メダル、本当におめでとう♪

すっごい感動したよ!」


「ありがとう。

ほら、重いでしょ」


「え?いいの?」



金メダルを持ってきて、そっと首に
かけてくれた。



「いっぱいいっぱい頑張ったもんね」


「そーだな。

終わったっていう、実感まだない」


「これから、徐々に実感して行くんじゃない?」


「たぶんな」



私は金メダルを返すと、水原くんに
ぎゅっと抱きついた。




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