光輝く彼を見つめて
洗面所の壁に背中が当たると、私の逃げ場は
なくなってしまった…



「逃げても、無駄だろ?」


「海翔…?」



チュッ!!



海翔が音をたてて、キスをした。



「んっ…かい…と…」


「喋るな」



昨日と同じに海翔の甘いキスに酔いしれていた…


「美緒ー!起きたの?」



突然のお母さんの声に、素早く離れる唇。



「起きてるよー」


「ご飯、出来てるからね~」


「はーい」



焦って、溜め息をついてる私を海翔は
やっぱり笑っていた。



「面白がってるでしょ」


「スリルって、楽しいだろ?」


「楽しくない!」



笑ってる海翔を無視して、顔を洗い始めた。



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