【完】クールな君に胸キュン中!
Chapter☆2
気になる人
【桐谷 修也 side】
『桐谷くーん!』
声がデカイ。
騒がしい。
そして、図々しい。
それが、折原奈乃の第一印象だった。
その印象は、今もたいして変わってない。
図太い神経してる割には、繊細な一面もあることを、昨日初めて知った。
「今日の欠席は、折原かー?」
担任のそんな声に、ふと目を開ける。
机に伏して居眠りしていたため、うまく頭が働かないが、折原奈乃が欠席だということはわかった。
原因は、昨日の〝アレ〟か……。
昨日、同じ学年の……確か、阿部って言ってた気がする。
そいつの仕業で、あいつは資料室に閉じ込められた。
幸い、そこに俺も居合わせていたから良かったものの……本当に無理をする。