【完】クールな君に胸キュン中!
青いピアス
翌日。
オリエンテーションも最終日となり、今日は朝からみんなでお掃除。
お世話になった旅館やその周辺をキレイにしましょうだとか。
だがあたしは、足の怪我もあって、別のところで待機という名の見学となった。
「そんなに足痛くないんだけどなぁ〜」
ポツリとつぶやきながら、空を仰ぐ。
みんなが掃除してるのを見てるだけってのも暇だ……。
「ほら、こっちに来い!」
「先生〜、引っ張らなくてもちゃんと着いて行きますよ〜」
「全く……お前は本当に反省しているのか?松岡」
ん? ん? なにごと??
見ると、とある男子生徒が先生に引き連れられて、なにやら注意されてる様子。
金髪に近い茶色の髪を、お調子者っぽくちょんまげにしている。
そのせいで、あらわになってる耳にはたくさんのピアスがついていた。
……おぉ、ハデだ……。