【完】クールな君に胸キュン中!
「なんか明るいヤツだなー」
隣でイッチーが、ポツリとつぶやく。
「そうだね」
だけどあたしは、こないだ松岡くんが見せた悲しい表情を思い出す。
バスケの話……もとい、桐谷くんのことを話してたときにふいに見せた伏せ目がちな表情は、今見えるあの明るいものとは対照的だった。
そのあとも、他の球技も決まっていって、無事に帰れることになる。
以外と早く終わったな……!
「じゃーな、折原!」
今日は用があると言って、委員会が終わって速攻に帰ってしまったイッチー。
急いでないあたしは、教室に置いているカバンを取りに戻ろうとした。
「奈乃ちゃん!」
すると、背後から声をかけられる。