【完】クールな君に胸キュン中!
─────……。
重い瞼をゆっくりと持ち上げる。
白い天井に薬品の匂い……ここは……?
「あ、起きた?」
その声……
「……桐谷くん?」
「うん」
うつろな視界の中に映ったのは、確かにあたしの好きな人。
「起きれる?」
「大丈夫です」
ムクリと勢いよく体を起こした。
頭打ったとこがジンジンと痛む。
どうやらここは、保健室のようだ。
「あれ?あたしどうしてここに……?」
「覚えてない?あんた、階段から滑り落ちたんだけど」
「……そっか。あたし階段から落ち……い!!?」
そそそそ、そうだ!!思い出した!!