【完】クールな君に胸キュン中!
「まぁお前は花より団子みたく、女よりバスケ……だもんな!」
ネチネチと俺の二の腕を触りながら絡んでくる徹。ウザイ。キモイ。
「さわんな、暑苦しい。 それより早く着替えて1オン1しよーぜ」
「オッケー!じゃあ早速行こーぜ!どっちが先に体育館着くか、勝負な!」
「なにそのお子様みたいな戦い」
「いいから!ほら、早く!!」
今思えば、何気ないやり取りばっかりしてたと思う。
しょうもないことで笑い合って、ケンカもして。
だけど、いつだって仲が良くて。
俺が冷たくあしらっても、あいつはバカ笑いしてそれをはじき返すんだ。
昔から俺は、自分でも愛想がない人間だと思ってたけど、少なくとも今よりかはもっと笑ってたし、人間らしかったと思う。
中学校生活が楽しかったのは、他でもない徹がいたからだ。