【完】クールな君に胸キュン中!
俺のせいで彼女が嫌がらせをされるようになって、俺は怖くなった。
また、あの時の徹と同じように、いなくなるんじゃないかって。
だけど彼女は、どんなときも強かった。
『人が傷ついたり、困ってるの見て楽しい?』
『いいですよ。いくらでもあたしに手、出して。
そんなもんに負けませんからっ!』
泣くと思ったんだ。
きっとこの子は、そこまで強くないって思ってたから。
『桐谷くんが、あたしのこと避けるから……』
『そんなことって……。あたしにとっては、そんなことじゃなかった』
でも、彼女が泣いた理由は結局、俺。
俺のためなんかに、キレイな涙を流すんだ。
愛おしすぎて、どうにかなりそうだった。
ていうか実際、抑えきかなくなって、手、だそうとしたし。