【完】クールな君に胸キュン中!
桐谷くんの裏の顔
あああああ、あたしはなんてことをしてしまったんだろう……!
「桐谷くんっ!!!」
朝一に学校についてすぐ、彼に声をかけてみれば、
〝朝っぱらからなに?〟って言うような視線で睨まれた。
「あの時あたしを運んでくれたのって、桐谷くんだよね!?」
「は?」
「重くなかった!?手、折れたりしてない!?
実はあの日、あたし朝ごはんお茶碗3杯食べてたしお昼休みもお弁当じゃたりなくて舞ちゃんからもらった購買のパンを食べてたの!
だから桐谷くん、すごく重かったんじゃないかって不安で……!!」
「……ねぇ、もしかして2週間ほど前に俺があんたを保健室に運んだ時の話してる?」
「イエス大統領!!」
「はぁ……。今更人が忘れかけてた悪夢を思い出させないでくれるかな?」
「すごい嬉しかったんだけど桐谷くんがあたしを……その……お、お、お、おお姫しゃま抱っこしてくれたなんて、めちゃくちゃ嬉しいかったんだけどっ」
「……(人の話聞いてないな。てか噛んでる)」
「それよりもあたしはすごく重かったんじゃないかって気になって気になって……」