【完】クールな君に胸キュン中!
「……ははっ」
「へっ!? なんで急に笑うんですか!?」
「いや、なんか……おもしろくて」
「や、やっぱり、さっきの……キモかったでしょうか?」
だんだん肩身が狭くなってくる……。
「いや、かっこよかったよ。だいぶあんたに救われた気がする」
「……ホントに……?」
半信半疑でそう聞けば、ふっと微笑む桐谷くんと目が合う。
「うん、ホント」
よく見ると少し目が赤くて、その長いまつ毛は涙のせいか、少し濡れていた。
……きれい。
羞恥心で一時はどうなるかと思ったけど、そんなもんクソくらえだ。
桐谷くんの心を軽くできたなら、結果オーライとしよう。
だって……。