【完】クールな君に胸キュン中!
結局、折原奈乃のことが気になって、保健室に行けずじまいのまま、球技大会は始まってしまった。
最悪だ。保健室に行くタイミングを逃した。
今から、半コートでは、他のクラス同士の女子がバレーが始まろうとしている。
もう半コートでは、俺のクラスと松岡のクラスの、男子バスケの試合が始まるらしい。
早く、保健室に逃げよう。
出番のない生徒が2階のギャラリーに行くなか、俺だけは違う道を歩こうとしていた。
すると、見覚えのあるヤツがその道を塞ぐように目の前にやってくる。
「よう、桐谷」
嫌味っぽく笑って俺の名前を呼んだのは、こないだ俺に絡んできた同じ中学のやつだった。
あーもう、めんどくさい予感しかしない。