【完】クールな君に胸キュン中!
そんな他愛ないやり取りをしていると、ふと桐谷くんが思い出したようにつぶやく。
「そう言えば、前に言ってた行きたいところ決まった?」
おそらく、こないだの桐谷くんの家で話していたことだろう。
「うん! あたし、桐谷くんと花火大会に行きたいです!」
長い1学期もようやく、もうすぐ終わりを迎える。
桐谷くんはテストが終わったあとから、バスケ部に入部することになった。
だから、夏休みはほとんど練習の毎日なんだろう。
それでもこんな風に、あたしのための時間も考えてくれてる。
桐谷くんが1日部活が休みの日は、ちょうど近所の花火大会がある日なので、あたしはリクエストでそう答えていた。