【完】クールな君に胸キュン中!
「……!!」
嘘……なんで?
「やっぱ奈乃じゃん!うっわ、懐かしい〜!」
ケラケラ笑いながらそう言ってあたしに近づいてくるのは……わりと派手めな格好をした女の子。
もとい、あたしの中学の頃の同級生だった。
「誰?知り合い?」
「あ……うん。中学のときのクラスメイト……」
桐谷くんに聞かれ、あわてて答える。
「はじめましてー。奈乃と同じ中学だった須賀(すが)です」
須賀さんは、桐谷くんにニコリと微笑む。
だけどすぐにあたしへと視点を変えた。
「奈乃ってここの高校に通ってたんだ。どおりで全然会わないワケだ。
あ、あたしはね、今日たまたまバスケ部の友達の応援にきてたの」
「そう……なんだ」
「てかそんなことはどうでもいいや。この人、奈乃の彼氏?」